ハナウド
セリ科


この花を見ていたらなぜかA君を思い浮かべた
重度肢体不自由のA君は私の友人だったが
3月に突然逝ってしまった

ベッドで寝返りもできない彼は
いつも死を見つめていたが
高邁な精神は
すでに千の風のように
世界を駆けめぐっているようだった

この花を彼は知らなかったかもしれないが
ふるさとの自然が好きだった彼は
千の風になって
たぶんここにも来ただろう



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