トネハナヤスリ 絶滅危惧2類
シダ植物 ハナヤスリ科
もともと茨城県取手市利根川河川敷で発見されたのでトネの名がついた。
利根川、埼玉県の荒川、なぜか大阪府淀川で見られる。
産地は数えるほどの超希少種と言っていいのだが、
渡良瀬遊水地には無数の個体がある。
信じられない光景
トネハナヤスリの大群生を見るといつも浮かんでくるのが
北川冬彦「雑草」の詩
この詩の「雑草」には他から顧みられなくてもしたたかに生き抜く強さが表現されており
自分が雑草のようだと思っている人々の共感を誘うのだが
トネハナヤスリは絶滅するかもしれない危うさを持ち合わせているので
なおのこと
いとおしさが増す。
雑草
北川 冬彦
雑草が
あたり構わず
延び放題に延びている。
この景色は胸のすく思いだ、
人に踏まれたりしていたのが
いつの間にか
人の膝を没するほどに伸びている。
ところによっては
人の姿さえ見失うほど
深いところがある。
この景色は胸のすく思いだ、
伸び蔓(はびこ)れるときは
どしどし延び拡がるがいゝ。
そして見栄はしなくとも
豊かな花をどっさり咲かせることだ。