シロバナナガバノイシモチソウ  絶滅危惧2類
モウセンゴケ科

食虫植物で、虫を捕まえて溶かしてしまう。
現在、全国でも産地は数えるほどしかない。


攪乱依存種 part3/4
絶滅しそうなものが多いわけ


むかしむかしヒトがいない頃
湿地の攪乱依存種たちは
どんなところに暮らしていた?
と考えると
思い至るのは河川の後背湿地
いつもの増水で土が攪乱される湿地が
珍しくなくあったかも
ヒトが土地を支配するようになって
日本ではもはや見られない
河川は堤防というギプスをはめられた

そのかわりヒトは水田をかき回してきた
その頃 水田こそが
たぶん彼らの絶好のすみかだった

ところが
絶対の味方だったヒトが
突如大虐殺を始めた
その方法は? 
除草剤(農薬)

除草剤に対する抵抗性は植物によって大きく異なっている
現在水田にあるのは抵抗性が高い一部のものだけ
昔の水田雑草の多くが消え去った
アゼオトギリもヌカボタデもミズアオイも
そして絶滅危惧種となった

渡良瀬遊水地で土を掘ると絶滅危惧種がいっぱい出てくるのは
むかし水田があって
足尾鉱毒事件があって
田中正造と農民たちのドラマがあって
みな追い出されて
渡良瀬川が付け替えられて
遊水地になって
土に埋もれてしまった
つまり
除草剤による大量虐殺以前に埋まったためかもしれないと
考える
これはまったく怪しげな想像だけれど

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