イヌゴマ
シソ科

日当たりのよい湿地に群れ咲いている。
種子がゴマのようだがゴマの用は足さないからイヌがつく。
ゴマとは科も違う。



攪乱依存種 part2/4
生きる戦略


植物はじっと静かに生えているが
生えているのは最終結果であって
なんとなく生えている植物はなく
ワザを駆使して戦った結果生えている
というべきか

戦略という言葉はあまり好きではないが
生きることに戦いがつきまとうことが
植物の世界にも完全に当てはまっていることを感じると
彼らも自分と同じ地球に暮らす生きる仲間であると思えるようになる

遊水地のような湿地で最も強大な力を持ったいわば覇者はだれか
それはヨシとオギで
ヒトの力をもってしても絶やすことは困難
彼らは渡良瀬遊水地のような富栄養湿地では完璧に勝者で
その密集した群落では地表に光が届きにくくなるために
共生できる植物は限られてくる

ところが
その他大勢、一般の民を連想させる多くのひ弱に見える植物たちも
したたかに生きているのが面白い
土を掘削したときだけ出てくる植物はその一つ
その他には
早春にヨシ・オギが十分に芽を伸ばす前
いわば寝ぼけている頃を見計らって生活してしまい
完全に伸長したときには休眠してしまう植物とか
日陰に耐えられる身体にした植物とか
面白い

ここでは攪乱依存種に限って進めよう

攪乱依存種にもいろいろなタイプがありそう
フジバカマやホソバオグルマなどのキク科植物も
できた裸地に種子を風に乗せて飛ばして居着くのかもしれず
だとするとそれも攪乱依存種

ヌカボタデやミズアオイなどは
土中の種子が長い眠りについていたらしい
それがワザ つまり戦略
彼らは日の目を見たとしても 弱くて
数年のうちに居場所を他者に奪われるが
予定の行動?
したたかである
奪ったヤツらがやられてしまうのを土の中でじっと待っている
   
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